看護師と介護士は、人の身の回りのお世話をするという意味では、同じ系統の仕事だといえます。とはいえ、実際は似ているようで異なる仕事です。当記事では、その違いについて説明していきたいと思います。

看護師は、医師の指示に基づき、医療行為のサポートや患者さんの生活の援助を行う仕事です。主な業務として、バイタルチェック、注射・点滴・採血、服薬管理や投与の補佐などがあります。入院病床を有する病棟の場合は、食事・入浴・排泄など身の回りの介助の他、巡回やナースコール対応なども行うことになります。

一方介護士は、高齢者や障がいを持つ方々が自分らしい生活を送れるようサポートする仕事です。仕事内容は、大まかに身体介護と生活援助に分けられます。身体介護とは、直接利用者さんの身体に触れて行う介護のこと。具体的には、食事・入浴・排泄・着替えなどが挙げられます。身体介護を行うためには、介護職員初任者研修の資格を取る必要があります。生活援助とは、利用者さんの身体に触れないサポートのことです。具体的には、洗濯・掃除・料理・買い物などの家事全般が挙げられます。実際、訪問介護士として生活援助を求められるケースが多く、利用者さんの自宅で生活援助をする際は、各ご家庭のルールに従いながら、業務を遂行することになります。

看護師も介護士も、人の身の回りのお世話に徹する仕事ですが、上記のように業務内容は異なります。人のお世話をする職業に就きたいのなら、どんな人に対し、どんなケアを行って支えたいのかをじっくり熟考してみることが大切です。